第14回:山の神に挨拶する

前回までのあらすじ:静岡市駿河区と清水区の境界にある丘陵地帯、通称日本平。このエリアにノットのマークを付けるべく、静岡駅から草薙駅まで輪行をしたのであったが、突然のアクシデントにより一時中断することとなったのであった。

草薙駅の少し西にあるノットにやってきました。
前回はこの近辺まで輪行したわけですが、今回は自走して参りました。
「ノットって何?」という方はこちらへどうぞ→ ノットとは何か?:『ゴルディアスの結び目』の遊び方)。

このノットは東名高速にドンピシャリで重なっています。高速を車で移動しながらでも、このノットをほどけるかもしれませんね。ただ、速いスピードで移動していると、位置情報に変な補正が加わってしまうので、もしかするとうまくいかないかもしれません。

ではいよいよ、日本平中央部へと切れ込んでいる谷を進んでいくことにします。
実は当該ルートはハイキングコースとしても知られていて、「平沢観音」コースと呼ばれている様です。実際、途中で平沢観音の方向を示す看板がありました。

途中追い越していくことになったハイカーさん二人連れ。
蒸し暑い日でしたが、幸いにも雲が日差しを遮ってくれていたので、快適に里山風景の中を進んでいくことができました。

途中で見つけた非常にシンプルでストレートな名前の神様。
そばに立っていた看板によると、昔は祟り成す怖い神様だったようですが、現在は善神として親しまれている模様。家内安全、交通安全、商売繁盛、進学成就と広範囲に面倒を見てくださるというのですから太っ腹な神様です。今日はこの辺りをお邪魔することになるわけですから、ご挨拶がてらお参りしてきました。
写真にもちょっと写っていますが、階段を上ったところにかわいらしいお堂があって、綺麗に整備されていました。

こちらも地元の方々に大切にされていると思われる如意輪観世音菩薩さま。
頬杖のつきかたがセクシーです。
この近辺は本当にのどかな、よくある日本の里山風景という感じなのですが、射撃場があるため、発砲音がひっきりなしに響いています。その点はちょっと特異と言えるでしょうか。

ノットに到達。ガードレールから見下ろす崖の下辺りの様です。
これにて本日の目的は達成ですが、ここは「平沢観音コース」。平沢観音までは行ってみる事にします。

平沢観音に到達しました。
ここまでのコース、基本的には登り坂だったのですが、そんなにキツイ坂ではありませんでした。勾配のきつさでいうと、前回の草薙神社近辺のほうがよほどキツかったと言えるでしょう。草薙神社近辺に住んでいるみなさんは、きっと足腰達者なんでしょうなあ。
ここから更に谷を進んでいくと、乗馬クラブがあって、更に更に進んでいくと、すぐ南側のノットに近づいていくことになります。しかしそこは本当に山奥ですので、今回はパス。これにて撤収です。帰り道は長―い下り坂。ヒャッホーです。

こうして地図で見ると、平沢のノットは、日本平中央部からはまだまだ遠いんですね。
「山奥」のノットはやはり難しそうですが、外縁部のノットはいずれ全部ほどいてしまいたいところです。
これで私がほどいたノットの数は49個となりました。
2013年10月12日 Posted by lessThan5percent at 23:58 │Comments(1)
第13回:クサナギというのは草薙のこと

前回までのあらすじ:静岡市駿河区と清水区の境界にある丘陵地帯、通称日本平。このエリアにノットのマークを付けるべく、静岡駅から草薙駅まで輪行をしたのであった。
「ノットって何?」という方はこちらへどうぞ→ ノットとは何か?:『ゴルディアスの結び目』の遊び方)。

静岡駅からわずか二駅、あっという間に草薙駅に到着しました。早速ブロンプトンを巡航モードに変形。
ところでこの草薙という駅名、地名。「もしかしてあの草薙?」と思った方もいるのでは無いでしょうか?
その通り。「あの」草薙です。
寄り道をすることになりますが、草薙という地名の由来となった場所に、ちょっと行ってみる事にしましょうか。近くにはノットもある様ですし。

住宅街の中にあるノットの座標にポチっとマークをつけたら、どんどん南に向かって進みます。
日差しがきついです。日焼け止めくらい塗ってくるべきでした。

そして草薙神社に到着。木陰が実に心地よい。
そして、この鳥居の脇に雄々しく立つのは…

英雄ヤマトタケルです。
ヤマトタケルといえばクサナギの剣。草薙ってのは、あのクサナギのことだったんですね。
まさか草薙と聞いて公安9課にゆかりがある土地だと思った人はいないと思いますが…

草薙神社の境内には、場違いとも感じられる物体が展示されていました。
ロケットの内部構造の展示、です。
案内板を読むと、戦国時代の「のろし」に起源を持つ「草薙大龍勢」というものなのだそうです。毎年、秋祭りには実際に打ち上げが行われているということなので、一度見てみたいものですな。

上の写真は、坂の上から見下ろして撮影したものなのですが、おわかりいただけるでしょうか?
冒頭、「ちょっと行ってみる」なんて書きましたが、この場所はそんな気軽に来られる場所ではありません。ここだって既に日本平の一部。かなりの勾配を、ヒーコラ言いながら登ってきたのです。もちろん、M6Lのギアは一番軽いギア。正直言って、途中で引き返そうかと思いました。ほとんど涙目。
さて、ここまでは本来の予定には無かった寄り道に過ぎないわけです。寄り道だけで既に体力の大半を消費してしまった気がしないでもありませんが、いよいよ本来の目的地へと向かう事にしましょう。気温が高いので、水分補給をわすれず
あ、ちょっと待ってください。
誰からだろう?
はい。
はい、あー、どうも、お世話になってます-。
はい、はい?はあ…はい、はいわかりました。すぐ行きますので。
はーい、どうもありがとうございましたー。しつれいしまーす。
えーと、娘が体調を崩したとかで、ちょっと迎えに行ってきますわ。
というわけで今回はここで一旦中断とさせてください。
ではこれにて(えええええっ?!)
2013年10月12日 Posted by lessThan5percent at 17:18 │Comments(0)
第12回:草薙まで輪行する

静岡市駿河区と清水区の境界にある丘陵地(とWikipediaに書いてある)、日本平。
このエリアにもノットのマークを付けてみたいと思います。

丘陵=なだらかな小山というイメージがありますが、日本平はでっかいです。ちっぽけな人間の感覚からすれば、立派な山。地図で見る限り、どのノットも「山奥」にあって、簡単にはたどり着けそうにありません。
しかし、一カ所だけ、やや難易度の低そうな場所にノットがあるのに気付きました。
「ノットって何?」という方はこちらへどうぞ→ ノットとは何か?:『ゴルディアスの結び目』の遊び方)。

上の写真で言うと、北西方面から日本平の中央部に向かって細く長く切れ込んでいる谷があります。この谷にどんぴしゃりでノットが存在していて、そこまではブロンプトンでなんとかたどり着けそうな気がします。まあ、どれだけ大変かは実際に行ってみないとわかりませんか。
では、このノットを目標地点として定め、日本平エリアにノットのマークをポチっと付けてみたいと思います。座標は(+34.98333, +138.45000)。
スタート地点は静岡駅とし、静岡駅から草薙駅までを輪行。草薙駅で下車したら南下して、ノットを目指して行く、というプランを基本計画としましょう。道中は登り坂が続くので、体力の無い私にとっては結構きつい行程となるはずです。

静岡駅南口に着きました。
駅構内に入る前に、ブロンプトンを輪行形態に変形させる必要があります。

折り畳みました。私の場合、この時点ではサドルを上げた状態にしておきます。
裾バンドを(例によって)忘れてきたので、フレームと車輪をOff yer bikeの面ファスナーで固定しました。よく見ると、写真撮っている私の姿が壁面に写ってますね(なんか嫌ですね)。

ブロンプトンを輪行袋(輪行バッグ?輪行カバー?)に入れます。サドルとイージーホイール(加茂屋ティルト48に交換してあります)だけが輪行袋の外に出ています。この場所からずっとブロンプトンを持ち上げて行くのは難儀ですので、改札口まではこの状態で転がしていく訳です。

改札口を通る直前に、ブロンプトンを輪行袋の中に完全に収納。プラットフォームまでは持ち上げて行くことになります(近頃は輪行に対する風当たりが強いようで…)。今回はフロントバッグを持ってきてしまったので、片手でフロントバッグを持ち、片手でブロンプトンを持ちます。

この日の車内はガラガラ。
自分はシートに座って、ブロンプトンは両足の間に挟んでおきます。折り畳んだブロンプトンがコンパクトとは言え、電車内ではそれなりの存在感があります。ストライダやキャリーミーだと占有床面積をずっと小さくできるのですが、縦長になってしまうので、ブロンプトンほど安定しませんね。ブロンプトンなら安定しているので、居眠りしてしまっても安心です。
草薙駅まではたった二駅なので、いっそ自走して行ってしまおうかとも思いました。しかしこの日は蒸し暑く、短距離であっても輪行による恩恵は大きかったと言えるでしょう(体力無いので)。クーラーは人類の至宝。車内は快適です。
(続く)
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